木造高校創立90周年

 

2017/10/14 土曜日

 

  県立木造高校が今年で創立90周年を迎えた。「誠實、勤勉、親切」の校訓と、文武両道を掲げる“銀杏ケ丘”の門をくぐろうと、西北五地域から多くの生徒が集まり、長年にわたって幾多の優秀な人材を輩出してきた。同校のこれまでの歩みを紹介する。

∆ページの先頭へ

“銀杏ケ丘”に人材集う=上

 

創立90周年を迎えた木造高校。校舎の壁には「誠實 勤勉 親切」の校訓が刻まれている

 木造高校は、1902年に設立された県立第四中学校が前身。しかし、志願者不足などから統合され、弘前中学校木造分校に。その後、14年には廃校となってしまう。
 それでも、復活を求める卒業生や地元住民の強い熱意が伝わり、26年に旧四中跡地に新校舎が完成し、翌27年に県立木造中学校が誕生。戦後の学制改革で48年に木造高校と改称された。同年には稲垣分校(2010年閉校)と車力分校(06年閉校)も設置され、50年には男子校から共学となった。62年にはこれまでの普通科に加えて商業科が新設され、03年の学科再編によって総合学科へと生まれ変わった。07年には深浦高校が統合により深浦校舎となった。
 校舎は旧制中学校時代に校舎が建っていた現在の銀杏ケ丘公園から、1972年に現在の場所へ移転した。今も公園にそびえ立つ大きな銀杏の木は同校のシンボルとされて親しまれており、現在は、校門から校舎まで続く銀杏並木が銀杏ケ丘の伝統を脈々と受け継いでいる。
 「妻と、子ども3人含めて家族みんなが木高生」と語るのは、同校後援会理事長で、PTA会長も務めた経験のある増田教正さん(71)。「文武両道を究めようと、西北地域全体から生徒が集まってきた。自分も剣道部として3年間頑張った。旧校舎の講堂が、音が響いてとても好きだった」と当時を振り返る
 講堂は旧木造町中央公民館講堂などとして活用された後、現在は解体保存され、市生涯学習交流センター「松の館」の隣に移築予定となっている。
 増田さんは「移築が待ち遠しい。われわれにとっては本当に懐かしい場所。昔を知らない小さい子どもたちにも、木造高校の伝統を少しでも感じ取ってもらえるはず」とし「高校は自ら学ぶ場所。校訓と文武両道の校風を受け継いで、進んで考え、動き、地域を愛する心を育んでもらいたい」と後輩にエールを送る。

∆ページの先頭へ

今でも息づく「文武両道」=下・完

2017/10/15 日曜日

 

馬市まつりの馬ねぶたパレードで流し踊りを披露する木造高生。文武両道の伝統を受け継ぎ、新たな歴史をつないでいく

 文武両道を掲げ、2万人を超える卒業生を輩出してきた木造高校。毎年、多数の生徒が国公立大学に合格し、就職では公務員が多いのが特徴となっている。商業科のあった時代には、商業検定試験3種目以上1級取得者数で日本一に輝いたこともある。2003年に総合学科が設置され、現在は人文科学、自然科学、流通ビジネス、情報システムの4系列で、生徒が自らに合った分野を学んでいる。
 生徒会長の小笠原圭志さん(3年)は「学校が掲げる文武両道と、総合学科に魅力を感じて入学した。3年間でたくさんの事を学び、たくさんの友人ができた」と話す。
 部活動も非常に盛ん。スポーツでは、全国大会で幾多の優勝経験を持つ相撲を筆頭に、甲子園出場経験のある野球のほか、陸上、女子バレーボール、柔道、ソフトボール、剣道などが強豪として活躍。文化系でも、競技かるたで全国優勝者を輩出しているほか、珠算や吹奏楽などが知られている。
 OBで、監督として相撲部を8度の全国大会制覇に導き、大相撲元小結の舞の海を育てた岩城徹さん(73)は「赴任当時(1980年)は基礎ができない子もいた。そこから徐々に成績が上がっていき、全国優勝できた時は本当にうれしかった」と振り返り「今は部員が少ないと聞いているが、再び黄金期をつくってほしい」と願う。
 ほかにも、地域と密着した活動を多数展開している。8月末に開かれるつがる市最大の夏祭り「馬市まつり」には毎年、馬ねぶたや馬提灯(ちょうちん)を制作してパレードに参加し、生徒らが音楽に合わせて流し踊りを披露している。吹奏楽部は馬市まつりや春まつりなど市内のイベントで演奏を披露しているほか、近年では2015年に流通ビジネス系列の生徒がイベントのために考案したケーキが、現在は市内の菓子店でベストセラーになるなど、地域貢献に一役買っている。
 数々の歴史と伝統をつないで90周年を迎えた木造高校。将来に向けて石澤徳成校長は「多様化する教育環境において、総合学科の存在は非常に大きい。この部分をしっかりアピールすることが重要」とし、「新たな伝統に向け、教職員が一丸となって地域を担う人材を育てていきたい」と力強く語った。

∆ページの先頭へ


当サイトでは一部、Adobe Flash・PDFファイルを使用しております。閲覧にはAdobe Flash Player・Adobe Acrobat Readerが必要です。最新のプラグインはアドビ社のサイトより無料でダウンロード可能です。

  • Adobe Flash Player ダウンロードセンター
  • Adobe - Adobe Reader ダウンロード