決戦'17衆院選

 

1区=6

2017/10/7 土曜日

 

新たな区割りで激戦が予想される本県1区。(右から)津島、升田、赤平の3氏は連日、精力的に走り回っている

 「(自分は)2周も3周も遅れている。厳しい戦いだ。危機感を持って臨む」。1区に出馬予定の自民前職津島淳氏(50)は何度もそう繰り返してきた。
 同氏の選対本部長になった神山久志党県連幹事長も6日の決起集会で「幹事長は全選挙区をみる(選挙区の)選対本部長はやったことがない。ただ今回1番厳しいのがここ。まなじりを決して勝ち抜くため、この役を引き受けた」と強い危機感をうかがわせた。
 県内小選挙区の定数1減による自民党の候補者調整が長引き、本格的な活動開始が遅れたことは確か。8月下旬に「今後の日程を考えるとぎりぎり」としてむつ市内に拠点となる事務所を構えたが、支持者からは「新1区の候補者が決まらないと顔を出しにくい」など同地域を地盤とする江渡聡徳衆院議員に配慮する声が上がった。
 結局、新たに選挙区に加わる地域に入ったのは先月28日の衆院解散後。浪岡地区には同29日、むつ・下北地区では同30日から複数回入り、神山幹事長と市町村支部を回って「温かく迎えていただいた」(津島氏)と手応えを感じた様子。6日には宮下宗一郎むつ市長がむつ地区後援会長就任を了承した。
 今後、さらに支持を広げていくには江渡氏の陣営との連携が不可欠だ。ただ選挙区が変わる地域からは厳しい声も上がる。同党関係者は「(有権者は)今まで“この人”という候補者に思いを託してきた。政党はその先にあるもの。(津島と書いてもらうのは)そう簡単にはいかない」と表情を引き締めた。
 希望の党公認で出馬予定の升田世喜男氏(60)は“常在戦場”を意識し、早い時期から選挙区内での街頭演説を行ってきた。「今年はだいぶ力を入れた」という演説の回数は650回を優に超えるという。1区に新たに編入される下北地域にも半年前から積極的に入り、既に一巡した。
 選挙区の改編で、升田氏の出身地であり、強力な支持地盤だった中泊町や五所川原市を含む北郡が1区から離れて3区となり、その代わりに下北地域を中心に旧2区の一部市町村が1区に入った。
 青森市に次ぐ大票田のむつ市での知名度向上が課題だが、升田氏が「現職でありながら新人のよう」と感じるほど、下北地域は未知の土地。ただ地道な活動を続けてきたこともあり、今では地元有権者の反応に一定の手応えを感じている様子だ。
 しかし希望の党へ合流を決めたことで、同党に批判的な共産・社民両党の応援態勢はなくなり、野党共闘は破綻。升田氏は「各党の立場や考え方がある」と理解を示した上で「打倒安倍政権、ごう慢で税金を無駄遣いする政治を変えようという1点でお願いできないか」と現在も野党連携の動きを探る。
 希望の候補者はほぼ現職のため、大物議員の応援演説による“空中戦”も期待できない状況だ。ある陣営幹部は「粛々と活動をするだけ。相手(津島氏)も現職で、有権者に現職としての3年間の活動を評価してもらうしかない」と話した。
 「安保法制反対を訴えているのは私だけ」と訴える共産党新人の赤平勇人氏(27)。同党県委員会は激戦が想定される1区では候補者の取り下げも視野に、野党共闘の可能性を探っていたが、民進党が希望の党へ事実上合流を決めたことで、赤平氏の出馬が確定的に。街頭では希望の党が合流の条件とした安全保障関連法や憲法改正に反対の立場を明確に打ち出し、若者の労働問題なども訴える。
 陣営責任者の吉俣洋氏は有権者の反応について「安倍政権が自分勝手だという怒りの声が多い」とし、東北ブロックで初の2議席獲得を目指す比例票も念頭に「今までの選挙とは明らかに違う。空前の躍進ができるのでは」と手応えを語る。
 赤平氏が出馬を決断したのは労働問題。相次ぎ報道される同世代の過労死・過労自殺、非正規雇用をめぐり「安倍政権は今の若者の苦しみを分かっていない。若者の希望と未来が奪われている」と批判。自分もかつて労働環境が劣悪な“ブラック企業”で働き、仲間が悩む姿を目の当たりにしたとして、街頭では「若者の切実な願いを国会に届けさせてほしい」と力を込める。

∆ページの先頭へ

2区=7・完

2017/10/8 日曜日

 

自民前職大島氏(右)に希望新人工藤氏(中央)、共産新人奧本氏(左)が挑む構図の本県2区

  衆院選挙区の区割りの見直しに伴い、三八地域に上十三地域が加わった新2区。2区に出馬を予定する自民前職の大島理森氏(71)は解散翌日の9月29日に地元・八戸市に入り、30日には上十三地域の首長や支持者へあいさつ回りを重ねた。
 同日夜に八戸市で開いた会合で、大島氏は「江渡(県連)会長からできるだけ早くあいさつした方がいいと指導を賜った」とし「(地域の成長の)お手伝いをすることが江渡さんの志を引き継ぐこと、一緒に仕事をすることになる。住民の方々に応えることにもなる」と述べて、上十三地域を地盤とする江渡聡徳氏との“一体感”を強調。江渡氏も「(大島氏が)いい成績で再度国会に戻ってくれることが私が預ける地域にとっても最高の形になる」と語った。
 会場には三八地域はもちろん上十三地域の首長や支部長も。上北地域の支部幹部は「全く縁がなかったわけではなく、大島先生にはこれまでも足は入れてもらっていた」とし、支持者に複雑な思いはあるとしつつ「決まった以上は努力するしかない。選挙区は大島先生、比例もちゃんとやると支部では意思統一できている」と強調。2区の選対本部長の滝沢求参院議員は「大島さんは大丈夫と思っている人が多いと思うが、相手は希望の党の公認候補。向こうの組織は全力で応援してくる」と引き締めた。
 大島氏に挑むのは希望、共産の新人2氏。希望の党公認での出馬を決めた工藤武司氏(46)は1日、八戸市で開いた事務所開きで支持者を前に「少数精鋭のスタッフに支えられているとはいえ、裸一貫。失うものは何もない。相手の巨大な組織に挑んでいきたい」と決意をにじませた。
 出身は八戸市だが、選挙は初挑戦。陣営幹部も「知名度不足、経験不足」と認める。希望の党合流は選挙態勢の準備に影響し、選挙戦は厳しさを増している。選対本部長を務める田名部定男代表は「候補者は超新人。ひたすら選挙区内を歩いて、有権者に名前を覚えてもらうしかない」と地道な草の根運動に徹する構えだ。
 同氏を支援する連合青森三八地協の幹部は「工藤武司の名前、そして志を覚えていただき、1票でも積み重ねて、当選を勝ち取りたい」と意気込んだ。
 共産新人の奥本菜保巳氏(57)は7日、十和田市内で行った事務所開きで「私は嵐を呼ぶ女になり、日本共産党の嵐を吹かせる。一緒に政治を変えましょう」と語気を強めた。
 三沢市議2期の経験はあるが、国政は初挑戦。地元三沢市が抱える米軍基地の機能強化阻止のほか、女性目線での子育てや暮らしの課題などを訴え、党勢拡大に奔走している。自民重鎮が相手の選挙に奥本氏は「やりがいがある選挙区」と闘志をのぞかせ、陣営は「『旧2区の』十和田市は大島氏より江渡聡徳氏だった。支援する事業所がたくさんあった」とし、同地域での票を取り込みたい考え。
 また、本人や地区委員会の活動で「知名度もかなり浸透しつつある」と見ており、今後は大票田八戸市を中心にきめ細かい街頭活動を展開する構え。

∆ページの先頭へ

Page: 1 2 3 4

当サイトでは一部、Adobe Flash・PDFファイルを使用しております。閲覧にはAdobe Flash Player・Adobe Acrobat Readerが必要です。最新のプラグインはアドビ社のサイトより無料でダウンロード可能です。

  • Adobe Flash Player ダウンロードセンター
  • Adobe - Adobe Reader ダウンロード