検証 つがる市政

 

2017/2/17 金曜日

 

 任期満了に伴い19日に告示を迎えるつがる市長選。同市の課題を探る。

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“農業立市”へ施策=上

 

JAごしょつがる木造総合支店に導入された最新鋭選果機。今後はメロンを筆頭につがるブランド8品目すべての知名度向上が期待される

 「農業振興に力を入れたい」。つがる市の福島弘芳市長は事あるごとに基幹産業農業に懸ける思いを強調する。就任以来の3期12年で、同市産農産物8品目を発信する「つがるブランド」の県内外への浸透、米価下落や災害時の農家支援などの迅速な対応により「農業を守る」ことにこだわり、施策を打ち出してきた。
 同市は新市となった2005年、「つがるブランド推進会議」を発足。コメ、メロン、スイカなど8品目に独自の基準を設けて「つがるブランド」に認定する制度をスタートさせた。
 8品目の中でも“けん引役”を担っているのはメロン。品質の良さで知られる同市産メロンは、本県作付面積の7割以上を占める。
 13年、JAごしょつがるが導入した高画素CCDカメラセンサー付きの選果機には補助金などで支援。高性能選果機により、市場の信頼度は高まり、名古屋、大阪といった大消費地での評価向上に一役買った。
 選果機導入により味、見た目ともに抜群の極上メロン「プレミアム」も登場。プレミアムには市から奨励金が交付され、生産者意欲と技術向上を後押しする。昨年度産からは、この選果機でごしょつがる、つがるにしきたの両農協で生産されたメロンも選果され、出荷は昨年度産約13万1000ケースをはるかに上回る約19万5000ケースと飛躍的に伸びた。
 県内市部で作付面積が最も多い水稲。福島市政では14年産の米価下落対策、昨年の暴風対策など、コメ農家の“やる気”を支える救済策を打ち出してきた。ただ、国が生産調整(減反)の生産数量目標の配分を18年産米から取りやめることから、配分廃止後の過剰作付けによる米価下落や小規模営農者の採算性など不安材料は多い。
 国内でコメの消費量が減少し需要の飽和状態が続く中、農業関係者からは長期的な対策として「付加価値を付ける工夫や、海外への販路開拓への道筋も求められていくだろう」と注文が付く。
 ブランド化と同様、市が進めている6次産業化は、「食産業ネットワーク」を14年に設置。同ブランド認定の農産物を使い、スイーツから主食の麺類までユニークな加工品が登場しているが、県外に流通経路を持たない会員からは「大幅な所得増にはつながっていない」と参入の難しさを指摘する声もある。
 1次産業従事者が就業者の3割を占め、農業者の割合が県内10市の中でも飛び抜けている同市。代々続く農家の60代男性は「昔よりも環境は厳しく不安はあるが、農業で生活していくしかない」と言い聞かせる。
 雇用や所得向上につながるブランドの推進や6次産業化や担い手づくり、小規模営農を守るための複合化など、“農業立市”つがる市にはさらなる対策が求められている。

 

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