室内練習場でトスバッティングに励む鶴田高野球部員。指導者らは人数が少なくても試合に出たいという思いをかなえてやりたいと力を込める

 少子化に伴い、県内の高校や中学スポーツでは野球やソフトボールなどの団体競技で連合チームによる出場が増えている。特に西北五地域では顕著で、部員不足により休部状態となっている部活も少なくない。関係者は「スポーツをやりたい子どもたちの望みをできるだけかなえさせてやりたい」と話す。
 10校が県高校野球連盟に加盟している五所川原地区。昨年の秋季地区大会では半分の5校が部員不足のため、鶴田高、鯵ケ沢高、木造高深浦校舎の3校と金木高、板柳高の2校がそれぞれ連合チームとして出場した。
 鶴田高の平山智順監督は「平日は合同練習ができず、移動時間がかかるので土日も限られた時間しかできない」と苦労を話す。それでも工夫を凝らして練習を重ね、昨春は金木高との連合チームで県大会出場を果たした。
 「合同の全校応援など、これまでにない学校同士での交流ができた。とても貴重な経験になっている」と振り返る平山監督。現在の部員は1年2人、2年3人の計5人。吉﨑海斗主将(2年)は「単独出場したいが現状では厳しい。昨年の経験を生かし、勝てるよう練習に励みたい」と話す。
 昨春の時点で部員が6人だった鯵ケ沢高は、夏の甲子園予選では木造高深浦校舎との連合チームで出場した。工藤恭一監督は「生徒減少は避けられない事実。来年度以降も覚悟しないといけない」と話す。藤木直人主将(2年)は「週1、2回の合同練習ではサインプレーの確認がなかなかできない」としながら「連合でも試合に出られるうれしさの方が大きい。この冬しっかりと力を付けたい」と練習に励む。
 スポーツの世界では有望な選手が実力校へ進学することが多い。両監督は「町村部の子どもたちはスポーツができなくなってしまうのではないかと不安。人数が少なくても、野球がしたいという生徒を何とか試合に出させてやりたい」と話す。
 少子化の波は中学校にも押し寄せている。北五地区では昨秋の大会の野球競技で小泊中、市浦中、五所川原第四中の3校が連合チームを組んだ。また部員減少により北五地区と西つがる地区の中学校体育大会では、陸上、水泳、相撲、サッカー、バドミントン、柔道、剣道で合同開催を実施しており、新年度からはバスケットボールも合同開催になるという。
 北五中学校体育連盟会長の新潟春夫板柳中学校長は「両地区の試合を見ることで選手の刺激になるし、選手や保護者との交流にもつながっている。経費も抑えられ、合同開催は悪いことではない」としながらも「バスケットボールまで合同開催になるとは思ってもいなかった」と驚く。
 「中学校では、部員が足りないチーム同士でないと連合を組めないため、1校だけ出られないという状況も出てくる」と新潟会長。「部員がいないため、やりたい競技を断念するケースも出てくる。人数のいる学校やある程度裕福な家庭でないとスポーツができなくなってしまう可能性がある」と危惧する。
 このままでは少子化が右肩下がりで続いていく。新潟会長は「今後は中体連という枠組みを超えた考えも必要となってくる。子どもたちの笑顔のため、地域ぐるみで何ができるか考えていかないといけない」と力を込めた。