'16参院選青森 決戦前夜

 

2016/6/19 日曜日

 

 22日公示の参院選本県選挙区は自民対野党統一候補による事実上の一騎打ちとなる様相だ。決戦を前に、立候補予定者や陣営の思惑を探った。

∆ページの先頭へ

山崎陣営=上

 

山崎氏の手を取り、支持を訴える安倍首相(右)。党本部も重点区に位置付け、全面的に支援する=15日、青森市内

 「(22日の公示後)早いうちに総理をもう1回、青森に入れると党本部から連絡があった。それぐらい本県は厳しい状況」。17日に開かれた宮下宗一郎むつ市長の市政報告会。山崎力氏の4選を目指す決起集会の雰囲気となった会場で、自民党県連の神山久志幹事長は本県選挙区の情勢を説明しながら組織の引き締めを図った。
 全国32の1人区と同様、本県選挙区も野党が候補を一本化した。危機感を強める陣営は、県選出の国会議員や地方議員をフル回転させ、支持固めに傾注。党本部も重点区に位置付け、15日に安倍晋三首相が青森市内で街頭演説を行うなど大物国会議員を続々投入し、てこ入れに乗り出している。
 衆参選挙区の議席を独占する自民だが、江渡聡徳県連会長ら陣営幹部は「これまでになく厳しい戦い」と口をそろえる。危機感が高まっている理由は「自公対野党統一候補」という構図に加え、八戸市を中心とする衆院3区の情勢が前回までと大きく異なるからだ。
 野党統一候補として出馬予定の民進党新人・田名部匡代氏は八戸市が地元。衆院選では父匡省氏の代から大島理森衆院議長と激しい政争を繰り返してきた。しかし、田名部氏が衆院から参院にくら替えすれば“すみ分け”が可能になるため、自民支持者の票が流れることも予想される。
 神山幹事長は「八戸では『もう1人国会議員を出せて、政争もなくなるなら』というムードが盛り上がってきている」と指摘。「3区で減る分を2、4区でしっかりと補い、最後は(山崎氏の)地元1区で勝負」と情勢を分析する。
 勝敗のカギを握る1区も厳しい戦いを強いられそうだ。2014年衆院選では、津島淳衆院議員が再選を果たしたが、次点とは3787票差で比例復活も許した。山崎氏も「(全県で)共産、社民両党の票が5万以上ある。楽なはずはない」とし、3区の情勢も踏まえつつ「1区、特に青森はもともと革新系が強いところ。よほど頑張らなければ難しい」と表情を引き締める。
 安倍首相は街頭演説で「共産、民進両党の無責任な勢力に託すのか、日本の平和と安全を守ってきた与党に託すのかを決める選挙だ」と政権選択選挙と位置付けた。「参院選を中間試験とすれば、ここで助長させると本試験(の衆院選)でも困ることになる」(神山幹事長)。県政与党を自負する自民にとって、存在感を示し続けるために議席独占の維持は至上命題となっている。

∆ページの先頭へ

田名部陣営=下・完

2016/6/20 月曜日

 

蓮舫代表代行と気勢を上げる田名部氏(右)と父・匡省氏(左)。党本部は次々と応援弁士を投入し、支援する=8日、八戸市内

 「決して負けてはいないが、非常に厳しい、激しい選挙」「あと3週間、デッドヒートを繰り広げる。ここからが本当の勝負」
 18日、社民党が推薦、共産党が支援する野党統一候補の民進党新人・田名部匡代氏を支持する市民団体が青森市浪岡で開いた集会。民進党県連の山内崇幹事長は“中盤”と位置付けた公示直前の情勢をこう示した。
 安全保障関連法廃止を旗印に、本県を含む全国32の「1人区」で野党候補の一本化が図られ、「自公対野党共闘」の構図が鮮明化。野党票や政権批判票の分散を回避し、衆参本県選挙区の議席を独占する「自民党1強」を切り崩すための環境は整った。
 民進党本部で選挙を取り仕切る馬淵澄夫筆頭副幹事長は15日、八戸市内での集会で本県選挙区を「(1人区)32のうちの12ある激戦区の中でも、必ず勝利しなければならない選挙区の一つ」と強調。「岡田克也代表をはじめ、党執行部のあらゆる勢力を注いで勝利を目指す」と「重点区」として全面的な支援を約束した。
 その言葉通り、17日に山尾志桜里政調会長、19日に江田憲司代表代行と“大物弁士”が本県入り。公示日の22日夕には枝野幸男幹事長が駆け付ける予定。山内氏は「どちらに転ぶか分からないくらいの激戦区。当然、岡田代表も本県入りする。(応援弁士は)連日来ると思う」と話す。
 陣営は自民党現職の山崎力氏に対し、田名部氏の地元で、大票田の一つ、八戸市でリードを大きく奪う戦いを思い描く。その上で「浮動票や無党派層の多い青森市が勝敗のカギを握る」とみる。
 8日に蓮舫代表代行を招き、八戸市公会堂で開かれた総決起集会は定員約1600人の大ホールが支持者らで埋め尽くされた。陣営関係者の一人が「これまでの田名部氏の衆院選ではない盛り上がり」と手応えを語る一方、山内氏は「八戸市でダブルスコア(2倍以上の票差)を取れればいいが、世の中そうは甘くはない」と気を引き締める。
 農林水産大臣などを歴任した田名部氏の父・匡省氏は、非自民勢力の結集軸として長く存在感を示してきた。その父に続けるか。県内の野党勢力や「打倒安倍政権」を掲げる勢力の思いを一身に背負う田名部氏の勝敗は、今後の県政界の構図に大きく影響を与えることにもなるだろう。12日、共産党津軽地区委員会などが黒石市内で開いた集会の演説で田名部氏は言葉に力を込めた。「必ず結果を出す。勝ち抜きます」

∆ページの先頭へ


当サイトでは一部、Adobe Flash・PDFファイルを使用しております。閲覧にはAdobe Flash Player・Adobe Acrobat Readerが必要です。最新のプラグインはアドビ社のサイトより無料でダウンロード可能です。

  • Adobe Flash Player ダウンロードセンター
  • Adobe - Adobe Reader ダウンロード