熱なき戦い 知事選を終えて

 

2015/6/9 火曜日

 

 7日投開票の知事選は三村申吾知事が大差をつけて4選を果たした。事実上の信任投票の意味合いが強く、有権者の関心が高まらなかったとの見方がある中、両陣営の選挙戦を振り返った。

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三村陣営=上

 

勝利を喜び合う三村知事(左)と自民党の山崎力参院議員

 「(有権者との)キャッチボールは非常に熱かった。(4期目は)緊張感を持ち、しっかりと働かなければならないと感じた17日間」。過去最多となる得票で4選を果たした三村申吾知事は8日の定例会見で今回の選挙戦を振り返った。
 36年ぶりの一騎打ちとなった知事選で、三村知事は「攻めの農林水産業」による第1次産業の高い成長率、医学部合格者や臨床研修医の増加など3期12年の実績を訴え「未来への責任」を強調した。
 事実上の信任投票に対し、投票率は43・85%で前回を2・33ポイント上回ったものの、過去3番目の低さ。三村知事は「手応えを感じたが、実際の投票行動に結び付かなかったのは残念」と話すにとどめ、反原発・核燃を掲げた大竹進氏の約13万票も「しっかりやれ、という叱咤(しった)激励だと思う」と淡々と語った。
 推薦した自民党県連は、昨年12月の衆院選、4月の県議選に続く勝利で「自民1強」体制を強め、来年夏の参院選に向けて支持基盤をより強固にした。神山久志幹事長は「前回を1票でも上回ればいいと思っていた。信任は得られた」と強調。同じく県政与党を自負する公明党県本部の伊吹信一代表は「有権者は三村知事に対する安心感、希望を求めていた」と話した。
 4期16年にわたって県民の付託を受けることになった三村知事。一般的には長期政権であり、県民が実感できる成果が求められる。最重要課題の人口減少対策に向け、「県庁力全開で取り組む」と決意を新たにする。
 県議会は「オール与党体制」が強まった。地方創生には、知事と県議会が一体となったスピード感ある県政運営が求められる。神山幹事長は「自治体の企画力が争われる。県は積極的に市町村を支援すべき」と4期目に注文、自民の津島淳衆院議員(青森1区)は「地方創生を掛け声だけでなく、本当にやらないと青森は駄目になる。責任を持ち、新たな実績を積み上げなければ」と話した。

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大竹陣営=下・完

2015/6/10 水曜日

 

支持者らを前に敗戦の弁を語る大竹氏(右)

 「残念ではあるが、選挙戦を通し、青森を変え、日本を変えていくステップは踏めたのではないか」と独特の言い回しで敗戦の弁を語った大竹進氏。投票率が前回より微増したこともあり、表情はすがすがしかった。
 反原発・核燃を対決軸に据え、安全保障関連法案反対を明言するなど、国政課題にも踏み込み県政刷新を訴えた。ただ、三村申吾知事との論戦はかみ合わず、陣営には「有権者の関心が高まらない」との向きがあった。
 その中で12万を超す票を獲得。前回の新人候補2人の合計票を上回り、選対本部事務局長の古村一雄県議は「(反原発・核燃、護憲などの)訴えが次につながる」と強調する。
 推薦した共産、社民の両党も、大竹氏の戦いぶりや“相乗り”で得た効果を評価。共産の畑中孝之県委員長は「立場や党派を超えて運動を展開し、政治や未来を変える流れになった」、社民の三上武志県連代表は「地方から国を変えるスタートとして大きな財産を残せた」と総括した。
 来年夏には参院選を控える。三上代表は「選挙協力ができるとは思わないが、一致する政策で統一行動ができれば」。今後を見据え、護憲や反原発・核燃で考えが一致する共産に秋波を送る。
 一方、知事選への独自候補擁立を断念し、自主投票とした民主党。選挙期間中、表立った活動のない「寝ている状態」(県連関係者)で存在感を示せず。
 県連内には自主投票を支持する声がある一方で不満も。ある地方議員は「個人的には三村知事を支持したい」と表明。これに対し、田名部定男県連代表が「自主投票と自由投票は違う」とくぎを刺す場面もあったという。
 「選挙を戦わなければ、組織は引き締まらない」と田名部代表。公認候補を擁立する方針の次期参院選に向けた準備を加速化し、組織の引き締めを図る考えだ。支援組織である連合青森の内村隆志会長は民主に「参院選では選挙区で、しっかりとした候補を早く決めてほしい」と求めた。

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