'14衆院選青森 底流

 

2014/12/16 火曜日

 

 第47回衆院選で本県小選挙区は自民が前回に続いて議席を独占し、民主と連携した維新が比例で初議席を獲得した。選挙戦を振り返るとともに各党がどのように受け止めたかを取材した。

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自民=上

 

1区での当選確実に沸く自民党関係者=14日

 「急な選挙だったが、各候補者が必死に戦い、地方という観点から精いっぱいの訴えをさせてもらった。4選挙区で勝たせてもらったという重み、責任を(前回衆院選からの)2年間以上に背負っていかなければならない」。衆院選から一夜明けた15日、自民党県連の大島理森会長は八戸市内で記者会見を開き、再び議席を独占した本県小選挙区の結果を振り返った。
 今回の衆院選は安倍政権の経済政策「アベノミクス」の是非が最大の争点となったが、これまでの「郵政」「政権交代」などと違い、風が吹かない「無風選挙」。選挙公示前から盤石の組織力を誇る自民の優勢が報じられ続けた。
 こうした中、党県連は津島淳氏が2期目を目指した1区を最重要視。5候補が乱立した前回とは違い、民主党と維新の党など野党連携による「事実上の一騎打ち」となり、党県連は三村申吾知事、2区の江渡聡徳氏を投入するなど総力を挙げて議席死守を図った。
 投票率が低ければ強固な組織力が際立つはずが、結果は約4000票差という薄氷を踏む勝利。相手候補に比例復活も許し、津島氏は「野党共闘が脅威になり得るという認識は持たなければならない」と今後に危機感を募らせた。
 党県連の神山久志幹事長は1区の勝因について「優勢が報じられる中で必死に引き締めを図った結果」と分析する一方、「風によって有権者が振り子のように揺れる選挙はなくなっていく。国民にとって耳が痛い話でも届けなければならない。300議席を獲得した与党だからこそ、しっかりと説明していくことが必要」と気を引き締めた。
 津島氏も組織力が機能したことを勝因の一つに挙げながら「従来の組織戦は通用しなくなってきている」と指摘。選挙戦における人の集まり、運動の濃さが票につながっていないのは確かで、「候補者が組織、団体の構成員一人ひとりにどれだけアプローチできるかが重要になっていく」との認識を示した。
 全小選挙区を制し、来年予定の地方統一選、県知事選に向けて弾みをつけた党県連だが1区だけなく3区でも民主候補に約1万票差まで詰められるなど不安材料は残した。
 大島会長は過去最低となった投票率を例に挙げながら「事実を謙虚に受け止めなければならない。声なき声が何を考えているかを政治家として推察しつつ、一歩一歩進まなければならない」と政権与党としての方向性を示した。

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非自民=下・完

2014/12/17 水曜日

 

選挙戦終盤、升田氏(右から2人目)の応援に駆け付け、非自民の連携をアピールした(左から)田名部代表、連合青森の内村隆志会長=12日、青森市内

 自民党1強体制の切り崩しを狙い、「非自民勢力の結集」を合言葉に共闘した民主党、維新の党、社民党の県内野党3党。事実上の候補1本化を実現し、1区で敗れた維新の升田世喜男氏が比例復活で一矢報いたものの、連携の効果は広がりを欠いた。公示直前、政策の不一致点を抱えての連携合意は有権者の目に「選挙目当て」とも映りかねず、短期決戦の中では連携の意義を浸透させる時間も不足していた。野党陣営からは「非自民の民意の受け皿たる信頼感を得られなかった」と悔やむ言葉が漏れた。
 「十分な準備が整わないまま、自民の組織力に押し切られた」。4区で落選した民主の山内崇氏は、県連幹事長として振り返る。
 「想定外」の選挙とはいえ、野党には当初、期待感もあった。アベノミクスの恩恵が地方に届かないことや今年の米価下落に伴い、政府・与党への不満の高まりを感じていたからだ。しかし連携は認知度不足に加え、原子力や環太平洋連携協定(TPP)、安全保障などの政策で統一方針を示せなかったこともあり、「急ごしらえ」との印象が先行。自民への批判票や無党派を取り込む「受け皿」としての役割を十分に果たせなかった。
 2年前の前回衆院選で国政の全議席を失って以降、反転攻勢をとれずにいる民主県連は今回、1、2区の候補擁立を断念し、1区では支持団体の連合青森とともに升田氏を「推薦並み」に支援。党所属県議や連合幹部らが積極的に応援演説に立ち、結束をアピールした。
 升田氏は当選後「連携なくしてこの議席はない。野党統一の勝利だ」と、真っ先に民主と連合、社民への配慮を口にした。これまで全県的な組織がない点が弱みだっただけに、陣営は「自民と戦えるムードを盛り上げてくれた」と感謝する。
 ただ、1区以外への波及は限定的で、民主陣営は「野党候補の乱立が避けられた効果は高い」と認めつつ「3、4区ではそれ以外の影響はあまりなかった」と冷静だ。「維新の議席獲得で一つの結果は出た。今後は国会での連携などしっかりした形を見せ、有権者の信頼を勝ち得ることが大事」と強調する。
 民主にとって、次の正念場は来春の統一地方選。田名部定男県連代表は「消極的な自民支持はそう長く続かない」と見越している。
 社民は官公労と対立する維新本部への党内の抵抗感が激しく、維新への表立った支援を行わないなど、協力には最後まで温度差があった。斎藤憲雄県連幹事長は「地方選でどれだけ協力できるかは未知数。知事選は原発など不一致課題があり難しいと思う」と話し、今後の連携維持について明言を避けた。
 共産党は、県内全選挙区で前回選から得票率を伸ばした。畑中孝之県委員長は「大きな前進」と評価し、地方選でのさらなる躍進に照準を定めている。

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