「八月」を頭にして「昭和」でなく「戦さ」などとすれば作者の体験に置き換わるが、もう少し深読みをしてみたい。戦後に限れば「昭和」は経済的には飛躍した。ただそれと引き換えに失ったものも少なくない。句の「傷」とはその「負の遺産」とも見えて来る。
 『青森県句集』第31集より。