参拝路などでは距離があるがゆるやかな脇道が「女坂」。揚羽蝶(あげはちょう)(たぶん)の飛翔を“一秒”という時空に固定して、作者の感懐を重ねた。一秒が早いのか遅いのかまた長いのか短いのか、女坂の光景がその逡巡(しゅんじゅん)を見事なまでに象徴している。
 俳誌『黒艦隊』141号より。