西目屋村に「乳穂ケ滝」という名瀑(めいばく)がある。不動尊を祭り、結氷した滝の太さや形状などで豊凶を占う。暖冬の今年は、結氷も思うに任せないようだ。物事を表現するに何に譬(たと)えるかは難しい。凍滝(いてたき)を〈神の太さ〉と捉える感覚は作者ならではだろう。表層を超えて深遠の価値にまで目が行き届く。句集『遠花火』所収。