台北市で最大の夜市「士林夜市」。無数に並ぶ出店では、食べ歩きだけでなく買い物も充実しており、毎日が祭りのような活気だ

 世界四大博物館の一つに数えられる台北市の故宮博物院。蒋介石により中国大陸から運ばれた約70万点に及ぶ至宝を収蔵し、入れ替えながら約3万点を展示している。目玉は翡(ひ)翠(すい)で作られた「翠玉白菜」、宝石の一種(碧石)による「肉形石」で、通称は「白菜」と「角煮」。
 白菜は葉の層や芯がみずみずしく表現され、角煮は脂身、肉の色つやから本物と見まがうほど。大陸や日本を絡めた歴史に興味を引かれたが、日程上1時間半ほどの滞在で泣く泣く次の取材地へ。
 今回の旅では、県や弘前、平川両市と友好交流関係にある台南、台中両市も訪問。移動は新幹線で、外国人向けの3日間のフリーパスを利用した。
 かつて「首都」として発展し、台湾の京都とも称される台南市。オランダ統治時代の1653年に建造された城「赤崁樓」など、歴史的建造物や史跡が点在する古都で、台湾の原点に触れられる。
 台中市の高美湿地は“インスタ映え”スポット。沖まで長く浅瀬が続き、夕暮れ時には海水面に夕日が映る絶景が現れる。徐々に潮が満ち、観光客は水遊びしながら、筆者は後退しながらの撮影となり、用意していたサンダルをホテルに忘れたことを悔やんだ。
 観光名所に出向くのもいいが、台湾といえばやはり食。出店がずらりと並ぶ「夜市」は各地にあり、食べ歩きを満喫できる。
 台湾で一般に食べられる魯肉飯は、豚ひき肉の煮込みをご飯にかけた丼。香辛料の独特の香りが良く、夜市だけでなく朝食からかき込んだ。牛肉麺の牛肉はボリューム満点。スープも味わい深い。
 台北市の大人気店「鼎泰豊」では点心を満喫。絶品の小籠包をはじめ餃子、シューマイなどが次々とテーブルに運ばれ、ぜいたくな気分に。軽い口当たりのビールも進む。
 台南市は歴史と同じく、多くの台湾料理の発祥の地。有名店「周氏蝦捲」では名物のエビ巻きや担仔麺、おかゆなど、大衆料理のフルコースを堪能した。
 初の台湾。十分楽しんだが、車で通り過ぎただけの名所、満腹で食べられなかった料理、参加できなかった祭りなどまだまだ魅力は多い。「直行便があるなら行きたい」との思いを改めて強くした旅だった。